台湾一周 台北〜高雄

グルメ

また台湾に行ってきました。僕にとって台湾は行き慣れた国で、いまさら新たな発見や、冒険を期待する場所ではないのです。それでも台湾に行くのは、そこが、そこそこ異国で、近くて、安くて、美味しい国だからです。それを、旅行と言って良いものかどうか疑問の残るところではありますが、とりあえず個人的記録として書いておきます。

今回は、時計回りで台湾を一周してきました。台北市をスタートして、東側の海岸沿いを電車で走り、高雄、台南辺りに立ち寄りながら、西側を北上し台北に戻る旅です。台湾は日本の九州とほぼ同程度の面積ですので、回るだけなら一日あれば十分で、三泊する予定ですので時間的には十分な余裕があるはずです。

礁渓

夜中に到着するLCCで桃園国際空港に到着すると、しばらく空港で時間を潰し、そこからバスで台北に向かいます。台湾を一周しようということしか決めていなかったので、ここで右回りか左回りかが決まります。台北は桃園国際空港より右側にあるのです。わざわざ引き返して、左回りにする意味もありません。早朝の台北で食事を済ますと、再びバス停に向かい、礁渓というところへのチケットを買います。礁渓という街は、宜蘭県の中にあり台北市内から一時間程度で行くことができます。街中が温泉街、都会から近いことを考えれば、日本でなら熱海や有馬温泉と言ったところでしょうか。ちなみに、台湾は日本統治時代に温泉が開発され、台北から日帰りできる範囲でも、北投温泉(ベイトウ)、烏來温泉(ウーライ)、金山温泉(キンザン)などがあります。どこも、古き良き日本を感じさせる趣きがあって、海外に居るにもかかわらず、何だか郷愁に駆られます。

礁溪溫泉公園森林風呂

ただ、日本と違うところは、家族風呂のように貸切にして入るお風呂が多いことです。それと、公衆浴場では水着を着て入らなければならない場合もあります。日本人からすれば、パンツを履いてお風呂に入るなど、不愉快極まりない話です。しかし、ここ礁渓では、広々とした浴場で、水着を履かずに入浴することができます。それが、礁渓温泉公園 森林風呂です。木々の繁る公園の中にあり、森林浴をしながら温泉に入っちゃおうというコンセプトの温泉で、湯温の違う複数の湯船があり、入浴料も安く、かなり充実した内容だと感じます。

森林公園の中には、可愛いうさぎの彫像が設置されていました。うさぎも温泉に入ってます。

礁渓の食べ物

で、この礁渓で食べたものをご紹介しておきます。

星宝葱達人 礁渓店


葱油餅

パイ生地でネギを包み、渦巻き状に丸めて焼いた葱油餅・75元(375円)という食べ物。焼きたて熱々を頂いたのですが、外側はカリカリ、中のネギはふっくらシャキシャキの状態になっています。たっぷりのネギの甘味と風味が、堪らなく美味しいです。パイ生地も含め、美味しさが完璧なバランスだなって感じました。


葱油餅

ネギ自体が美味しいですし、ネギが好きな方には天国の味わいです。それもそのはずで、この宜蘭県という地域は三星葱とという葱が有名で、葱油餅は宜蘭名物だそうです。

陳旺記鴨片飯

鴨片飯
滷大腸
空心菜

鴨肉を、安く、美味しく頂けるお店。鴨片飯・50元(250円)、滷大腸・50元(250円)、燙空心菜・40元(200円)を頂きました。全体的なお味の傾向は、日本人からすれば控えめな淡い味わい。素材の鴨や、大腸(豚?)の美味しさを十分に味わえます。鴨片飯は、薄切りの鴨肉がご飯に乗ったドストライクな美味しさ。滷大腸は、大腸のもっちりとした食感と素材の甘味、一緒に食べる生姜の千切りがシャキッとしたメリハリを与えてくれます。思わず唸る美味しさでした。

花蓮


礁渓や、宜蘭県は台湾新幹線が延伸されることになっています。そうなれば、温泉好きの日本人にはかなりの人気スポットになるだろうと思います。もっと見どころがあるだろうと思うのですが、タクシーを使いたくないので、とりあえず次の町・花蓮に向かいます。

台湾の列車

ここからは、バスから電車に乗り換え、台湾の国鉄・台湾鉄道の自強号で旅を続けます。自強号とは強そうな名前なのですが、台湾が国連から離脱したときのスローガン、「莊敬自強 處變不驚」(恭しく自らを強め、状況の変化に驚くことなかれ)に由来するとのことです。

ここからの台湾一周は、一度だけ区間快速を使っただけでの、ずっと自強号のお世話になりました。それも、大半が新型の列車だったかと思います。日本の日立製の列車で、爽やかな白い車体にゆったりしたシート、座席にはUSBのタイプAとタイプCのポート、コンセントの付いているものもありました。非常に快適な乗り心地です。日本ではあまり見なくなった車内販売も健在でした。

花蓮駅の切符売場

ちなみに台湾の公共交通機関は、日本と比べるとかなり割安な料金です。物価の違いもありますが、日本の半額ぐらいの印象を受けます。ありがたいことです。在来線は台湾の交通系ICカード・悠遊カードでそのまま乗れ、特急は駅の窓口か、切符の自販機、主要コンビニの端末(日本語非対応)で切符を買うことになります。駅にある切符の自販機は日本語対応ですので、日本で切符を買うのとまるで変わりません。楽ちん過ぎて、拍子抜けします。

花蓮駅周辺の猫

何故、花蓮という町で下車したのかというと、Googleマップ上で見ると、次の大きな町に思えたということと、花蓮という字面に魅力を感じたからです。で、駅周辺を調べてみましたが、目ぼしい観光名所のようなものはありません。

花蓮駅前の風景

この辺から気付き始める訳ですが、台湾の東側にはいわゆる観光スポットのようなものはないのかも知れないのです。もちろん、少し足を伸ばしてゆっくりと時間を掛ければ、豊かな自然を楽しめたりはするようですが、駅から歩いていけるちょっとした見どころのようなものはなさそうなのです。そういう訳で、スタバでコーヒーを飲んだ後、花蓮駅の周辺をウロウロしながら猫の写真を撮りました。

花蓮の猫1号
花蓮の猫2号

やることもないので、早々に花蓮を後にします。

台東

花蓮から台東市まで、一気に移動することにします。この区間には町と呼べるような場所が見当たらないのです。まあ、行きたい場所が全くないかというとそうでもなく、台湾の米どころの池上は、そののどかな田園風景などを見てみたいとは思うのです。「しかし、電車の窓から見えるしなぁ。たぶん窓から見ればだいたい満足できるんだろうなぁ」ってことで飛ばします。ちなみに、池上は日帝時代に開発された穀倉地帯で、池上米という美味しいお米が取れます。台湾式駅弁の発祥の地と言われ、池上の名を冠したお弁当屋さんは台北などでも沢山見ました。実際、電車から見る風景は田んぼだらけでした。

そうこうしていると台東駅に到着。そして、台東駅の周りは何もない。それもそのはずで、台東市の市街は、駅からバスで15分ほど移動した場所にあります。駅を中心に発展してきた町ですが、駅の方が郊外へ移動してしまったんですね。町から離れた、郊外からの移動は、空港から町への移動のようでちょっと不便です。

台東で食べた物

市街地に着いたと言っても、ありきたりな台湾があるだけで、観光スポットというようなものはありません。移転する前の駅のあった場所や、廃墟になった小屋程度でした。そろそろ日が暮れ始め、観光スポットを回っても写真が撮れない。そういう訳で、街をぶらぶらしながら、食事をすることにします。

大伯豆花

大伯豆花というお店に入ります。豆花というのは、台湾かき氷と並ぶ、台湾を代表するスイーツです。豆腐にトッピングをし、ほんのりした甘さのシロップを掛けたものです。台湾人は豆乳も良く飲むし、本当に豆腐が好きだなって感じます。

古早味冰 豆花加大(五種配料)

これが、古早味豆花・80元(400円)。レシートには、古早味冰 豆花加大(五種配料)と書かれていました。注文内容が書かれているのですが、古早味豆花のかき氷入り、豆腐増量トッピング5種ということなのだと思います。写真を見る限り「豆腐はどこよ?」って感じですが、トッピングの下に入っています。最大5種類乗せれるトッピングを全部載せしたんですね。豆腐はその下に隠れちゃいました。まあ、「この店で一番高いの持ってこーい」って感じですね。お味の方は、まずまずでした。トッピングを乗せ過ぎて、豆腐の美味しさを感じ辛かったです。まあ、欲張り過ぎるとロクなことのない典型です。

純濃豆漿豆花

こちらの方は、別のところで食べた純濃豆漿豆花・45元(225円)という豆花。豆腐に豆乳のシロップが掛かり、タピオカがトッピングされています。シンプルに豆腐本来の美味しさを満喫できます。

五十年老店土虱

その後も台東市を歩いて回ります。そろそろ、夜ご飯でも食べようかと思っていると、ナマズのイラストが目に入ってくる。その横には、「五十年老店土虱」と書いています。それが店名なのかは分からないですが、看板のイラストと考え合わせれば「土虱」というのがナマズであることは推測がつきます。要は、薬膳のナマズのスープを売るお店であるらしい。五十年老店と書いてあるところを見ると、台湾ではそれなりの老舗に分類されるのだろうと思う。これは食べてみない訳にはいかない。ナマズは、頭、胴、尾の部分を選べ、頭の部分を選びます。

ナマズの薬膳スープ

これが、ナマズの頭の部分の薬膳スープ・100元(500円)。丼のような器になみなみとスープが注がれ、真ん中に鎮座するのがナマズの頭でです。上が鼻先で、下が胴に繋がる。注文したときは、鯛のあら炊きのようなものを想像していたのですが、若干様子がおかしい。頭の骨が、ゴツゴツしていて、魚というより頭蓋骨です。

ナマズの薬膳スープ

さらに、裏返して見てみると、ぽってりした唇と極太の髭が生えている。これがもの凄く気持ち悪い。特に、髭のゴムっぽい感覚が受け入れられない。ただ、注文したのは僕だし、出されたものは食べる主義なので無理して食べる。お店の方には本当に申し訳ないのですが、隙をついて込み上げようとする吐き気と戦いながら食べていきます。味自体は薬膳の薬臭さ以外は特に普通、もちろん美味しくはない。つまり、ただただ気持ち悪いだけである。

ヒレナマズ

写真は、後々市場で見掛けたナマズ。ヒレナマズというナマズらしく、間違いなくこいつである。

かなり食べ進んだところで、お店のおばちゃんが、ナマズの卵をサービスでくれる。ほんのり緑色をしていた。正直、「余計なことを……」って思う。おばちゃん、ごめん。お店の名誉のために言っておくが、決してたぶん不味い訳じゃない。慣れてない僕には気持ち悪いのです。緑色の卵とか、諦めと敗北の味がしました。食事を摂って、メンタルが撃沈する体験は余りない。

※

その日は、台東で一泊しようかと思うが、少し時間も早かったので、再び自強号に乗り高雄まで移動する。翌日のお昼まで、お腹の中にナマズが居るのをずっと感じていました。随分嫌な二人旅です。

高雄駅近くで暮らす猫

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